インド  

タージマハール
今までいろいろな写真や映像で見てきたものと
全く別物がそこにそびえていました。
異様な大きさ、迫ってくる美しさ
体感しなければ得られない凄さがそこにありました。
ガンジス河のほとりに寝たい。

そんな想いでインドに渡り、バナラシィまでたどり着きましたが
空想していたようなロマンチックな河のほとりはどこもにも無く 沐浴場まで行く建物と建物の間の細い路地の向こうから 真黒い野犬が10匹くらい こっちに吠えながら突進してくるし 草むらにはコブラがいるから気をつけな と脅されるし ぞろぞろ現地の人たちが20人くらいついてきて離れないし (「いい宿がある」という誘いにも「外に寝る」 とは言えなかったので「もう夜になるというのにどこに泊まるんだ」という質問に理由をつけるのに苦労しました。) 20人をやっと説得したら 路頭に迷って すぐに真暗な夜になってしまうし ガンジス河から少し離れた木の下にそのまま寝ることに決めましたが 雨は降ってくるし、でもたいした雨でもなかったので、エイヤーとそのままそこに居続けることにしました。(かなり精神的に疲れていたのでその木の下は僕にとって心安らぐ安住の地に思えました)

しかし その時 僕の 丸くなった少し湿った背中に 何物かがそっと乗ったのです。暗闇の中でそれはまず何なのか、人間の手なのか 動物の足なのか(インドは聖なる牛がいたる所に鎮座してるし、道路は自動車と一緒に象が歩ってるし、イノシシが突進もしてくるし)物取りなのか何なのか等々???しかし 思い巡らす間もなく、この手から伝わってくる伝言は 優しい人だ! という本質が まぎれもなくハートに 確かに 伝わってきました。そしてゆっくりとふりかえると  星が少しだけ見える暗闇の中に同化するように 感じた通りの優しそうな男の人が 空からかがんで 地面に横たわるボクを見ていました。最初彼は ヒンズー語でいったい何を言っているのか全くわかりませんでした。彼は全く英語が話せないし 僕はヒンズー語を全く話せない。でも言いたい事はまもなく伝わってきました。“こんな雨の中外で寝たら濡れてしまうよ。よかったらこっちに来て寝たらいい”というものでした。そして言われるままに従うと、 建物の中に通され玄関の土間に置いてある40cmにも満たない長イスを指さして“これがお前のBedだ”と言って 自分の使っていた枕をよこしてくれました。そして 彼もまたその平均台のようなBedに横になりました。このBedで落ちないように寝るのはワザが必要でした。そこを子供たちが夜中に出たり入ったりしています。 朝起きたらそこは 孤児院のようで、彼はそこの門番のようでした。彼は真赤な四角い石鹸を別れ際にぼくにくれました。

地球紀行